食糧難と食料自給率
これから世界的に食料難がやって来ると云う。早ければ今年(令和4)の夏頃から徐々に表面化してくるとか。
既にガソリン代は高騰しているし、レギュラーで170円台はちょっと前のハイオクの値段だ。
ガソリン以外でも4月からは食料品の一部が値上がりしている。給料も上がらないのに益々家計を圧迫していくことになる。
ところで、日本の令和2年度における食料自給率は、カロリーベース食料自給率が37%で生産額ベース食料自給率が67%といったデータが農林水産省から出ている。
カロリーベースと生産額ベースの違いは何かというと、農林水産省のホームページから抜粋してみると次のように書かれていました。
カロリーベース総合食料自給率は、基礎的な栄養価であるエネルギー(カロリー)に着目して、国民に供給される熱量(総供給熱量)に対する国内生産の割合を示す指標です。
(中略)
生産額ベース総合食料自給率は、経済的価値に着目して、国民に供給される食料の生産額(食料の国内消費仕向額)に対する国内生産の割合を示す指標です。
農林水産省hpより
カロリーベース、生産額ベースそれぞれの計算方法は勿論ありますが、小難しいことはさておき、簡単に言えば国産と外国産の合計値から、国内の生産または消費がどれ位の割合なのかを求めているのが食料自給率です。
カロリーベース食料自給率の37%と生産額ベース食料自給率の67%どっちの数字を見るかで印象も変わってきますね。
まあ、どっちを見るにしても「日本の食料自給率は低い」といった認識はみんな共通していると思います。
今、日本の農業従事者の高齢化が問題になっていて、何と平均年齢が70代だそうです。会社勤めの人ならとっくに定年している年齢です。
この様な現実が見えてくると、なるほど次の担い手がなかなか居ないというのも頷けます。
このままだと近い将来日本は、農産物の生産が出来なくなり、食料は全て外国からの輸入に頼らざるを得なくなる事態に陥ってしまうことが想像出来ます。
これは凄く大問題だと感じます。
外国から食料を輸入しないと食べて(生きて)行けないとなると、いざ何かあった時どうなるのでしょうか。
外国は当然自国民の食料確保が第一で、他国民の為に食料を分けてくれることは無いでしょう。仮に分けてくれても法外な値段を吹っかけてくるかもしれません。
となると、戦後敗戦直後の食糧難の時よりも悲惨な状況になるかもしれませんね。
そうなると最早個人レベルで自給自足をし、食料を調達しなければならなくなりそうです。
しかし現実問題、自給自足をしようにも肥料も種も輸入に頼っている状況ではそれも難しいと言わざるを得ません。
世界でも同じ状況のため、諸外国では有機農業、無農薬栽培、家庭菜園など自給自足へ舵を切った人達が出始めているようです。
とまあ、こんなことを考えてると日本は3回目の鎖国をして内需を拡大し、食料自給率を100%まで持ってこないと、日本は天明以来の大きな飢饉がやって来て、大勢餓死する人が出てきそうな予感がしてしょうがないです。
これから世界的な食糧難がやってくると盛んに言われています。
今ならまだ間に合いそうなのでこれをチャンスと捉えて今から準備しておいたほうが良さそうですね。
小麦とグルテン
ところで、最近グルテンフリーといった言葉を良く聞きます。
グルテンとは小麦に含まれるたんぱく質のことで、このグルテンを含んでいない食品を一般的にグルテンフリーと呼んでいます。
元々は欧米で多いセリアック病と言う慢性的な多臓器自己免疫疾患の病気の対処方法として
グルテンフリーが広まりました。
何故ならこの病気は、小麦などに含ふまれるグルテンが体内に入ることで小腸が炎症を起こしてしまい様々な悪影響を及ぼすかからです。
この病気については昔「武田鉄矢の今朝の三枚おろし」で放送していたので聴いた方もいるかと思います。確かテーマは「おしゃべりな腸」だったと思います。
外国の女性の方の話ですが、グルテン断ちをしたら、これまで不調だった体調が見る見る良くなり、アトピーも治ったそうです。
セリアック病は元々欧米人の女性に多い病気で、近年は日本人でも食の欧米化が進み発症する人が多くなってきているとか。
そんなこともあってか最近はグルテンフリー食品があちらこちらで目につくようになってきました。
そして、ここへ来て小麦の値段が上がりだしました。これはロシアとウクライナが世界有数の小麦生産国で、この両国が現在紛争しているため、小麦の供給が滞る恐れがあることを懸念しての値上がりです。
小麦を原料とした食べ物をざっと思いつくものでも、パン、パスタ、ラーメン、うどん、ケーキ、ビスケットなど身近な食べ物ばかりです。
値上げはこれから色んな加工食品の価格に影響を及ぼしてくることが予想されます。
しかし給料は上がりません。
そこで今、小麦の代わりになるものとして注目を集めているのが米粉です。
小麦は先ほど話した様にアレルギー物質であるグルテンを含みます。
食べるととても美味しいけど、小腸に悪さをすることが判っているので人に依っては身体に良いことがありません。
その点お米ならグルテンを含まないのでアトピーになることもありませんし、また、栄養価もとても高いです。精米度合を変えて玄米に近づくに連れ栄養価も上がって行きます。
こうして小麦からお米に切り替わることにより、小麦価格の高騰やアトピーなどのアレルギー体質で悩んでいる人の改善も見込まれ一石二鳥だと思います。
でも、ここにも問題が、冒頭述べたように日本の食料自給率の低さが米粉の普及を思うように行かない可能性があります。
それは何せ休耕田が多い、農業従事者の平均年齢か高い。お米の買い取り価格が低いなど問題があるからです。
とは言え、これから需要が増えてくればお米産業に参入する業者も多くなり、将来は改善されるかもしれないですね。
米粉で作くる食べ物
では米粉で作られた食品はどんなものがあるのでしょうか。
調べてみました。
そもそも日本人は昔からお米を食べて来たのでお米を原料として様々な食べ物や調味料があります。
日本酒、米酢、お煎餅、白玉、団子、まんじゅうなど、こうして見ると余り意識していませんでしたが昔からご飯以外でもお米を食べていたことがわかります。
それに対して、明治以降徐々に日本の食卓には小麦を原料としたパンやパスタ、ラーメン、ケーキ、クッキーなどが登場してきました。
こうして見ると、何か食べ物の違いで世代の分かれそうな印象です。
こうした中、普段小麦を原料として食べ慣れ親しんでいる食品にも、米粉で作られたものが結構世の中には出回っています。
スーパーやコンビニなど市販で買えるものや通販で買えるもの販売経路も色いろあるようです。
米粉パン
通販で買える米粉パンはグルテンフリーを取り扱っているタイナイと食の安全をテーマにしているマイセンです。
マイセンの方は米粉パン以外、クッキーやお粥、白米、玄米と幅広く食品を取り扱っています。
タイナイ
マイセン
米粉パスタ・らーめん
通販で買えるところを探してみると幾つかありました。市販では成城石井や富澤商店などに米粉で作られたパスタやらーめんを買うことができます。
買えるものから、上記のマイセンでも米粉パスタを取り扱っています。
小林生麺株式会社
石川製麺
北川製麺
実店舗で提供しているお店はないかと探していたら有りました。
東京都町屋にある「かくれん穂゛」さんです。
こうして見ると世の中には米粉を使った食品が数多く存在していることがわかります。
アトピーなどて悩んでいる人にとっては心強い食品会社の数々ですね。
これから改良も進み更に美味しい食品が出てくることを期待したいと思います。そして食料自給率が向上し日本だけで食料調達出来るようになることを考えて行かなければならないと思います。
こういった事をきっかけに米粉が盛り上がりを見せてくる予感がします。
さて、先程紹介したオーガニックバルの「かくれん穂゛」さんへ実際に行ってグルテンフリー料理を食べて来ましたので興味のある方はこちらからどうぞ。