先日新潟県柏崎市の国道で車が大雪で立ち往生したニュースが流れました。
去年か一昨年かにも同様のニュースが流れていた記憶があります。
このニュースを耳にして思うのは、自動車の電気自動車(EV)で遭遇した場合どうなってしまうのかです。
今、世界は脱炭素社会を目指すためエネルギーを石油から電気へシフトしようとしています。
その中で欧州では2035年からガソリンエンジン車とディーゼルエンジン車の販売を禁止するいいます。
日本はどのような対応をするのかというと、2021年1月18日に次のように政府が国会で表明しています。
- 2035年までに電動車の新車販売を100%目指す。
この事からガソリン車の新車販売は実質禁止の方向になるとの見方が強まっています。
これで日本も欧米諸国に追随することになるのでしょうが、果たしてそんなに上手く行くのかどうか疑わしい限りです。
今年は2023年になったばかり、2035年までに実質あと12年ありますが、EV自動車に対してのインフラが現時点ではまだ充分に整っておらず、今後何処までインフラが整うのか重要になって来ます。
とは云えEV自動車は既に販売されていてテスラなど街で見かける機会も多くなってきました。
そこでEV自動車がどこまで実用的なのか、
youtube動画に検証動画が幾つが上がっているので観てみると、まだまだ実用的じゃないなと言った感想です。
そう感じたのは次の点です。
- バッテリーの充電に時間が掛かる。
- 充電機が少ない。
- 走行距離がガソリン車に比べて短い。
- バッテリー寿命の問題
今後インフラ整備と技術革新で改善されて来ると思いますが現時点では意欲的に購入したいと思いませんでした。
バッテリーの充電に時間が掛かる
充電方法は普通充電と急速充電とあり、普通充電で5時間〜8時間。急速充電で30分〜40分、それでも満充電にならず80%程度だそうです。
普通充電は夜間で自宅、急速充電は外出先の充電スポットでと棲み分けが出来そうな感じですが、一回の充電に掛かる時間は、ガソリン給油とは比べ物にならないくらい掛かり過ぎです。
充電スポットが少ない
最近の原油やここ数年の流行り病などの影響で軒並みガソリンスタンドが潰れているとはいえ、まだまだガソリンスタンドの数に比べて充電スポットの数が少ない。
2020年のデータで比較してみると次の設置数でした。
ガソリンスタンド | 2020年3月 | 29637件 |
急速充電スポット | 2020年5月 | 7700基 |
やはり、ガソリンスタンドに比べると設置数も少なく、尚且つ都道府県によって設置数にバラつきがありまだまだ十分にインフラが整っている状況ではないようです。
走行距離がガソリン車に比べて短い
EV車はガソリン車と比較して一回での走行距離もまだ短かい。
これはバッテリの容量も関係して来ますが、車を取り巻く周りの環境によっても左右されてしまいます。
とりわけ夏と冬はクーラーに暖房にと電気を使い、バッテリーの消費も激しくなり、結果走行距離も短くなってしまいます。
尤もガソリン車にも言えることですが。
EV車の一回での走行距離は概ね200km〜800kmと車種によって走行距離に幅があります。
最近ではガソリン車並みの走行距離を走れる車種も販売されていますが、長距離走れる車種はまだまだ高級車の部類に入るので一部の人が購入対象となります。
全体的に長距離を走れるEV自動車はそんなにないことから、現時点での長距離ドライブは気軽に行けそうにありません。
まあ今後の技術革新で走行距離は伸びることでしょう。
バッテリーの持ちと寿命の問題
EV車のバッテリーは携帯電話機のバッテリーと同じ様なイメージで捉えがちですがそれ程単純な仕組みではないようです。
高電圧、ヒーターやクーラーなど管理する様々なセンサーが付いていて、その為の電子デバイスを多く搭載したバッテリーとなっています。その事ことから「バッテリーパック」と言った呼び方をしています。
当然大容量のバッテリー=大出力となり、馬力も大きくなって走行距離も長くなります。
ではバッテリー自体の寿命はどうかというと、具体的に何年と言った基準ではなくて「満充電しても全体の70%しか容量か確保出来ない」状態を目安としています。そこで各メーカーは「5年または10万km以内」を基準として保証の対象としているようです。
そしてバッテリーを交換するとなると、まだまだ費用が高く、新しく車を購入した方が良いとも言われているほどです。
ともあれ、EV車のバッテリーはガソリン車のガソリンタンクにあたるわけですが、穴などが空かない限りガソリンタンクの交換、補修はガソリン車には無い訳で、EV車に関してははバッテリーそのものの寿命も問題となってきます。
実際保有しているひとのレポートを見てみると
実際にEV車を保有してその使い勝手をyoutubeにアップしてくれている動画を観てみると、これがなかなか大変だなぁと思わせてくれる動画ばかり。
まず充電式設備を自宅に整えなくてはならないのは勿論のこと、近所を買い物などで運転するくらいなら一回の走行距離も短く、バッテリーにそんなに気を使わずに済みますが、旅行などの長距離を走る時は充電スポットの確認と充電のタイミングなど綿密な計画が必要になります。
そこには思わず予期していない事態も待ち受けたりしていて、見ていてヒヤヒヤもののレポートもあったりします。
そんな感じの動画が多く、観た限りでは全く購買意欲が湧きませんでした。
水素エンジンの可能性
EV自動車もこの先どの程度消費者に拡がって来るのかわかりませんが、EV自動車に代わる次世代エンジンを考えた場合、EVの他にといくつかあります。その中の一つに水素エンジンがあるのですが、この水素を使ったエンジンは良いのではないかと考えます。
何故なら気体の水素を液体にすることでガソリンと同じ使い方が可能となり、現在の内燃機関と同じ理屈で運用することが出来ます。
水素ステーションを新たに設置しなければなりませんが、車を作る上では、現在の技術を改良することで可能となります。
そして出来たエンジンはCO2を排出しないため脱炭素社会の実現にも当て嵌まります。
水素エンジンにするメリットととしては
- CO2を排出しない
- ガソリン車をベースにして車が作れる。
- 雇用者の継続を担保出来る。
などが挙げられるかと思います。
現在、トヨタ自動車が水素エンジン車の開発に力を注いでいて、「スーパー耐久シリーズ2022」で水素エンジン車を投入して開発と同時にアピールもしています。
そしてトヨタは水素エンジン車の市販化を表明しているので将来どんな車が登場するのか楽しみでもあります。
ここへ来て欧州勢もEV一辺倒から現状の状況を見て2035年ガソリン車、ディーゼル車の販売を事実上禁止する方向で合意していましたが、インフラ整備の遅れや各国の財務状況等から、CO2の削減目標を100%から90%に変更するなど少し状況が変わって来ました。
この先10年以上あるので何とも言えませんが、水素エンジン車の技術革新とEV化の諸問題の解決何方が早く解決するかによって方向が決まって来るのでしょうか。
今後はEV化に加えて自動運転技術も向上し将来は完全自動運転化も実現出来るかもしれません。
自動車業界はこれまでの内燃機関から電気化にシフトすることでこれまでとは違った産業の会社が参入してくることは確実です。
次世代エンジンはEVになるのか水素になるのそれともハイブリッドのままで落ち着くのか
今後の動向には益々目が放せなくなってきました。