最近良く『PFOS・PFOA』と云う言葉を耳にします。
水道水から基準値を超えた『PFOS・PFOA』が検出されたなどとテレビで幾度となく取り上げられています。
余り耳慣れない単語なので調べてみたところ、『PFOS・PFOA』どちらも『PFAS』と呼ばれる有機フッ素化合物の一種だそうです。
有機フッ素化合物とは、人間が人工的に作り上げた物質で、主にフライパンや揚げ物を包む包装紙、撥水加工の衣類、泡消化剤、ファンデーションなどの化粧品、シミ防止加工されたマットレスなどなど私達の身の回りにあるさまざまな商品で使われている化合物のことだそうです。
こうして見ると色んな身近な身の回り品に使われているますね。
この有機フッ素化合物の一種である『PFOS・PFOA』は、分子結合が強く、なかなか分解しないことから人体では代謝されにくく、また体内に蓄積してしまうことも最近判って来ました。
このことから、人体に悪影響を及ぼし、癌になる可能性があるなどと危険視されています。
また、甲状腺疾患や血中コレステロール値の上昇、妊娠しにくくなるなど、癌意外の危険性もわかってきています。
この様なことからアメリカでは、飲料水に含まれる基準をこれまでの70ナノグラム/リットル以下から4ナノグラム/リットル以下までと大幅に下げています。
いっぽう日本はというと、50ナノグラム/リットルと何とアメリカの基準値の12.5倍も緩い基準値です。
いくら「ナノグラム」と云うごくごく微量な単位とは云え、先にも記述したように分子結合が強く中々分解されず、おまけに体内に蓄積される傾向にあるということは、日本はアメリカの12.5倍の速さでどんどん体内に蓄積されてしまう訳で、その分、身体に対する影響速度も速くなると考えられます。
日本もアメリカ並みに基準値をもっと下げるべきなんじゃないだろうかと思いますよね。
では、水道水に含まれる『PFOS・PFOA』の発生源は何処からやって来るのでしょうか。
それは、泡消化剤を使用する自衛隊基地や米軍基地周辺、そして半導体工場のある地域などが可能性として挙げられています。
基地で行われる泡消化剤の散布や半導体工事から出る大量の『PFOS・PFOA』が土中に染み込み、水源を汚染してしまうというものです。
それを裏付けるかのような記事が2023/6/8の読売新聞オンラインに掲載されました。
「熊本市の轟地区と中央区の井戸水から基準値を超えるPFOS PFOAが検出された」と。
まあ、発生源も断定ではなく可能性があるといったニュアンスですが、
水が汚染されると、その水で育った農産物も汚染されるので結構問題は大きいかと思います。
検出された場所が半導体工場の近くと言うこともあり、ここは本当に半導体工場か発生源なのかどうかきちんと調べる必要があるのではと考えます。
この飲料水の基準値を超える『PFOS・PFOA』対して国や自治体はどのような対策をしているのでしょか。
実際に日本の水源の一部は基準値を超える『PFOS・PFOA』が検出されていて少なからず何かしらの対策は必要かと思います。
水を飲んて直ぐに影響があるわけでは無いものの、ある程度の年月を経ると何かしらの影響が出てくる可能性があることが予想されます。
この長い時間が掛かるのが曲者で、即効性があれば国もすぐにでも対処するのではないか思います。
しかし、今のところ水を飲んだからと言って翌日に体調を崩したりはしません。
長い年月をかけて徐々に身体が蝕まれて行って初めてわかることだと思います。
とわいえ、『PFOS・PFOA』が人体に悪影響がある事が判って来たので何かしらの対策が必要なことは間違いないだろう。
できるのならば、PFAS関連の物質を使わず人体に影響のない安全な物に代替えするとか。
現状出来まだ出来ないのであれば、せめて欧米諸国並みの規制をかけるべきだと思うがどうやら国は規制をきびしくしそうにもない。
国が規制しないのならば、ここは自衛するしかなく、一消費者が出来ることといえば『PFOS・PFOA』を除去出来る浄水器やウォーターサーバーを取り付けることくらいしか今のところなさそうです。
ともあれ日本のお水は安心しめ飲めると言われていましたが、日本の水も安心して飲めなくなって来たようです。
最近は水に限らず色んな食べ物が怪しくなって来ていますので十分注意をして健康な状態を保ちたいものです。