日本には春夏秋冬の四季があり、その季節になると様々な野菜や果物や魚介類が旬を迎えます。
それら食材は、一年を通してエネルギーが高く栄養豊富で、何よりも一番美味しく頂ける時期です。
旬の食材を食べることで地球のエネルギーの循環サイクルに乗っかり、栄養価の高い食材を摂ることが出来ます。
そうすることでいつまでも健康を維持することが出来るのでないかと考えます。
では、睦月にはどんな旬の食材があるのでしょうか。
旬の魚貝
ホタテ
今回は旬の魚貝のホタテです。
ホタテといえば北海道。
ホタテの旬は年に2回あって、夏が5月から8月かけて冬が12月から3月にかけてがホタテの旬にあたります。
ホタテにはオスとメスがあり、中を開けてみて生殖巣が白いと「オス」オレンジだと「メス」になります。
ホタテの食べられる部位は「貝柱」「ヒモ」「生殖巣」です、「ウロ」と「エラ」は食べられません。
「貝柱」と「ヒモ」は生でも食べられますが、「生殖巣」は火を通します。
ホタテの栄養
北の海で育ったホタテは数え切れなほどたくさんの栄養が詰まっています。
中でもタウリン、亜鉛、タンパク質そして豊富なアミノ酸。
体を健康に保つための要素がぎっしり詰まっているのでこの時期の夏バテ防止にはもってこいの食材です。
タンパク質:美容効果、髪や肌や爪などタンパク質が不足してくるとダメージを受けやすくなります。また、タンパク質をとっていると老化防止の効果もあります。
亜鉛:亜鉛が不足してくと免疫力が低下してきます。新陳代謝や免疫力の向上など亜鉛は体内の働きをサポートしてくれています。また男性にとっても重要な栄養素で亜鉛が不足していると生殖機能の低下を招きます。
アミノ酸:ホタテに含まれているアミノ酸にはうまみ成分の「グルタミン酸」や「アスパラギン酸」睡眠の質を高める「グリシン」そして疲労回復の元になり成長ホルモンの分泌を促進する「アルギニン」など
こうしてみるとホタテは体にとても良い食材だとわかります。
ホタテの料理
ホタテはこの冬の時期に旬を迎え、甘みや旨味が濃縮されます。この時期だからこそ美味しくいただけるホタテ料理を幾つか紹介します。
ホタテのバター焼き
ホタテはそのまま焼くだけで、十分な美味しさを味わえる不思議な素材だ。フライパンを熱してバターを溶かし、そこにホタテを並べる。ジュッという音と共に立ち上る香りは、海とバターの芳醇な出会いだ。仕上げに醤油を少し垂らせば香ばしさが際立ち、箸が止まらない。これに冷えた日本酒があれば言うことなし。
材料(4人分)
- ホタテ貝……8個(1人2個程度)
- バター……20g
- 醤油……大さじ1
- サラダ油……小さじ1
- 塩……少々
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ホタテの刺身とカルパッチョ
新鮮なホタテをそのまま刺身でいただく。薄く切り、わさび醤油で楽しむ甘みと爽やかさは贅沢そのもの。洋風にするならばカルパッチョにしてみるのも一興。オリーブオイルとレモン汁をさっとかけるだけで、皿に広がる香りが食欲をそそる。これには軽めの白ワインがぴったりだ。
材料(4人分)
刺身の場合
- ホタテ貝(刺身用)……12個(1人3個程度)
- 醤油……適量
- わさび……適量
カルパッチョの場合
- ホタテ貝(刺身用)……12個
- オリーブオイル……大さじ2
- レモン汁……大さじ1
- 塩……少々
- こしょう……少々
- 玉ねぎ……1/4個(薄切り)
- イタリアンパセリまたは香草……適量
ホタテと季節野菜の蒸し焼き
ホタテと旬の野菜を鍋で重ねる蒸し焼き料理は、素材の味を大切にする逸品だ。春の菜の花やスナップエンドウ、冬の根菜たちとホタテが酒蒸しの中で一体になる。ふたを開けた瞬間に香る出汁の香りが食卓を満たし、箸を持つ手が止まらない。
材料(4人分)
- ホタテ貝(加熱用)……8個(大きめなら4個)
- 季節野菜(例:菜の花、スナップエンドウ、人参、しいたけ)……合わせて300g
- 酒……大さじ2
- 塩……少々
ホタテのクリームコロッケ
ホタテの旨味をぎゅっと詰め込んだクリームコロッケは、手間こそ少しばかりかかるが、その分喜ばれる一品だ。クリーム状になったホタテ入りのソースを冷やし、パン粉をまとわせて揚げれば、外はサクッと、中はトロリ。子どもも大人も笑顔になり、家族の団欒を一層引き立てる。
材料(4人分)
- ホタテ貝(ほぐして使う)……6個
- バター……30g
- 小麦粉……40g
- 牛乳……300ml
- コンソメ……1個
- 塩、こしょう……少々
- 卵……2個
- パン粉……適量
- 小麦粉(衣用)……適量
- 揚げ油……適量
ホタテという海の恵みを使った料理は、ただ美味しいだけでなく、季節を感じさせる温もりがある。味覚を通じて季節の巡りを味わう、これこそ日本の食卓が育んできた粋と言えるだろう。