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江戸、明治、大正、昭和の建物を復元展示 江戸東京たてもの園

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今日は東京たてもの園に来ています。

この東京たてもの園は江戸から明治、大正、昭和とその時に建てられた歴史的な建築物を復元、保存、展示する野外博物館です。

実際に建物の中に入ることが出来ます。また、建物にはガイドさんが数人いて、その建築物について丁寧に説明してくれます。

西ゾーン、センターゾーン、東ゾーンと3ブロックに区切られていて全部で30棟の建築物を見学することが出来ます。また、この他に灯籠や庚申塚などの野外展示物も随所に展示してあります。

全ての建物をガイドさんに説明してもらいながら見て回るとなると1日たっぷり掛かりそうな気がします。そこは興味のあったところだけガイドさんの説明を聞いたほうが良さそうです。皆さん気さくなガイドさんたちばかりですよ。

では、建築学部出身ではありませんが興味深かった建物を紹介します。

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高橋是清邸

高橋是清はご存知昭和の金融恐慌を財政出動で見事V字回復させた人です。

財政が回復し、軍事予算の縮小を計り軍の反感を買い、昭和11年に起こった2.26事件で青年将校に暗殺されました。

その現場となった赤坂の自室の2階がここに復元されてます。

高橋是清邸 居間

兎に角旅館みたいな感じの造りで、流石に大所帯だったのでしょう台所も凄い広いです。まるでレストランのキッチンのようでした。

また、ガラスも当時のガラスだと思います。と言うのもガラスが波打ってます。今のガラス製法ではないですね。

高橋是清邸 廊下

一見の価値ある高橋是清邸でした。

田園調布の家(大川邸)

「田園調布に家が建つ」ご存知星セント・ルイスの往年のギャクである。田園調布と云うとこのギャグをお思い出す。そんなギャグが流行る前からすでに田園調布には豪邸が建っているんですけどね。

こちらは大正14年の建築物だそうです。

全室洋間で作られてキッチンと食堂を隔てる壁の仕掛けがお洒落です。

田園調布の豪邸 ダイニングスペース
ダイニングスルームの収納棚 扉の奥がキッチンがある。扉から料理が出てきたのだろうか。
田園調布の豪邸 キッチン
ダイニングの収納棚の裏側。キッチンスペースからみたところ。
下のプレートがかかっている扉を開けるとダイニングルームが見える。

正に大正モダンのトレンドを取り入れた家だったんだろうなと思いました。

実はこの仕掛け先日住宅展示場を見学しに行った時に脱衣場と洗濯機置き場に同じ様な仕掛けがあったことを思い出しました。時代は変わっても機能面では不変なんでしょうね。

小寺醤油店

味噌、醤油、酒類販売の昭和8年の建造物だそうです。店内には、お酒や醤油のビンがズラリと陳列されてます。スッキリとしたお店で昔のレジスターがレトロ感満載です。

小寺醤油店 レジ
昔のレジスター

お店の奥に量りが置いてあります。昔は今と違って量り売りが当たり前で自前のビンを持って行き好きな量の醤油やお酒を買って行きます。なので店内に計りが置いてありますね。

小寺醤油店 店の奥にある量り
店の奥にある醤油樽と秤

ちょっと田舎の方へ行けば小寺醤油店のような雰囲気のお店どこかに有るんじゃないでしょうか。

鍵屋(居酒屋)

最初鍵屋と暖簾に書かれてあって一瞬何のお店か判りませんでした。暖簾を潜ると居酒屋だと判りました。

建築年代は安政3年だそうです。安政3年というと江戸時代ですよ。江戸時代。ただ展示物としては昭和45年ごろを復元してあるそうです。

安政の大獄が起こったのが安政5年ですからその2年前に建てられたことになります。

因みに安政の大獄とは三省堂の大辞林から引用すると次のように説明されてます。

1858年(安政5)から翌年にかけ、安政の五か国条約の調印および将軍継嗣問題に対して激化した尊王攘夷そんのうじようい運動派に対し、大老井伊直弼が行なった弾圧。連座者は公卿・志士百余名。吉田松陰・橋本左内ら八名が処刑された。

三省堂 大辞林 第三版 より

この後、映画にもなった「桜田門外の変」のきっかけとなり、そして日本が開国し明治となっていくわけですね。

鍵屋 昭和の居酒屋店内
昭和40年代の居酒屋風景

なかなかこの居酒屋、雰囲気があって今でも有りかもしれませんな。

実際あったら行ってみたいです。

子宝湯(銭湯)

子宝湯 銭湯外観
東京都足立区北千住元町にあった「子宝湯」 今では見ることのできない大型の唐破風の屋根。

こちらは銭湯。大変立派な銭湯ですねー。

昭和4年の建築物だそうです。

子宝湯 男湯の壁絵 富士山
男湯の富士山
子宝湯 番台
男性なら一度は座ってみたい番台
子宝湯 入浴料金案内
昭和28年当時の入浴料金

戦後昭和40年代までが銭湯の一番ピークでその後時代を下ると共に風呂つきの住宅の普及に伴いどんどん廃業する銭湯が多くなり、今では子宝湯のような銭湯を町で見ることがなくなりました。その代わりレジャー色が強くなったスーパー銭湯が現れ人気のようです。

全盛期の銭湯はテレビドラマや歌にも登場するくらい一般的な場所だったんですね。

もうこんな銭湯に入れることは無いでしょうね。

アクセス

JR中央線「武蔵小金井駅」か「東小金井駅」、または西武線の「花小金井駅」からいずれも最寄駅からバスで「小金井公園西口」下車です。

JR中央線「武蔵小金井駅」 利用の場合

  • 西武バス2番3番のりばから「小金井公園西口」下車。徒歩5分。
  • 関東バス4番乗りばから「江戸東京たてもの園前」下車。徒歩3分。

JR中央線「東小金井駅」 利用の場合

  • CoCobasu のりばから、北東部循環「たてもの園入口」下車。徒歩10分。

西武線の「花小金井駅」利用の場合

  • 西武バス「南花小金井」のりばから、武蔵小金井駅行き「小金井公園西口」下車。徒歩5分。

お車の場合

東京方面からは、五日市街道沿い、「小金井尾公園前」信号より公園内駐車場へ。

<利用料金>

  • 乗用車:300円/1時間(30分超過ごとに100円)
  • 大型車:2,000円/2時間(30分超過ごとに500円)

江戸から昭和にかけての建築物が一度に見学できる。

江戸から昭和まで当時の建築物を知る上で貴重な資料博物館となっています。これからは建築を学ぶ方は是非1度は行ってみる勝ちがあると思います。またそうでない人でも当時の日本の建築技術がどれくらい凄いかうかがい知ることができます。

現代建築と比較してみてはいかがでしょうか。

まだまだここには紹介しきれていない建物がいっぱいあります。観るところが多くてじっくり見ていたら本当に1日では足りないかもしれません。今回歴史の勉強をし直した面あって意外と為になる見学だったと思いました。実際に行ってみると、その時代にタイムスリップしたような気分になれますよ~。

では、本日はここまで。最後までお読み頂きありがとうございます。

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