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平仮名、カタカナの誕生。日本語は何でこんなに文字の種類があって複雑なのだろうか。

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片仮名と平仮名の誕生

日本が平安時代に入ると日本の文字が更に増えて来ます。

それは何かと言うと、平仮名と片仮名がこの時代に登場しました。

成り立ちは、片仮名のほうが早く7世紀初めの頃からで平仮名はそれより遅く10世紀頃に誕生しています。

今では普通に平仮名や片仮名を使っていますが、元々日本には漢字が中国から伝来するまでは平仮名や片仮名は存在していませんでした。

何故なら平仮名や片仮名は、漢字を基に作られている文字だからです。

知識は外国から入ってくる。しかし日本は鎖国へ

6世紀から9世紀の約300年間に渡り日本は当時の先進国であった随や唐の文化、技術など様々なものを吸収しようとして遣隋使や遣唐使などの使節団を合計23回も中国大陸に送りました。

小野妹子や最澄、空海など歴史の教科書に登場する人たちがこれら使節団のメンバーだったんですね。

平安時代は約400年間も続く長い時代ですが、894年に藤原道真が遣唐使を中止してから日本は鎖国の時代を迎えます。

鎖国状態になってからの日本は、いっきに文化、芸術面で成長して行きます。そう言った過程の中で平仮名や片仮名は誕生しました。

面白いことに江戸時代も鎖国で国を閉じていましたが(正確には制限貿易をしていて完全に外国との交流が無かった訳ではない。)、元禄文化と言われるくらいに江戸時代も元禄になると文化芸術に華が開いきました。そして人々は平和に暮らし、国が豊かであった時代でもありました。

面白いことに日本は鎖国をする度に国内が豊かになる。今のガタガタな日本を建て直すには、三回目の鎖国の必要性を感じますね。

片仮名や平仮名が誕生する前は万葉仮名を使っていた

さて話を元に戻して平仮名が誕生する以前は万葉仮名を使っていました。この万葉仮名は、漢字に日本語の音をあてて書き表したものです。

例えば日本語の「あ」という音を漢字で表すとしたら「阿」「安」「足」「網」など4つの漢字が万葉仮名として使かわれていました。

つまり元来表意文字である漢字を表音文字として利用していたと言うことなんですね。

実際今の私たちからしたら読みにくいことこの上ないでしょう。と言うか現代人にはもう殆んど読めない人のほうが圧倒的に多いじゃないかと思います。

と言うのも、やはり文章すべてが漢字で書かれていて、どれが音を示す漢字なのかが区別しにくいとなると当時の人も読むのに苦労したんじゃないでしょうか。

なので実際に記述する場合は、表音文字としての漢字は小さく書いて区別していたようです。

そこで平仮名や片仮名の登場です。

昔から日本人はオリジナルを改良するのが得意?

現代と違ってパソコンなどなかった当時の人は、文字は全て手書きです。そして筆で上から下に書いて行きます。

漢字には書体が幾つかあり、その中の草書体をさらに崩して出来たものが平仮名となり、今日まで使われいる文字となったわけなんですね。

意味を表す漢字と音を表す平仮名とに文字が区別されたことによってパッと見ただけで文章がとっても読みやすくなりました。

平仮名は女文字と呼ばれ、当時女性が使う文字として使われていました。「源氏物語」「枕草子」などに代表されるように女流作家がこの時代に登場して活躍したことは歴史の教科書でご存知の通りかと思います。

平仮名は柔らかさや優しさなどが感じられる文字なので当時の女性が好んで使ったのでしょうか。

対して片仮名は、漢文を読むときの補助額記号として出来たのが片仮名なんですね。こちらは漢字の偏を使って作られました。

という訳で仏教伝来と共に漢字が日本にもたらされ、兎に角漢字が解らないことには当時の大陸の技術や文化、思想を習得することができません。

当時の日本人は上記の理由から中国語を学ぶわけなんですが、既に日本には大和言葉があったため国語をいきなり中国語に変えることまではしませんでした。漢字だけ借りて使用した訳なんですが、平安時代以降になって漢字を平仮名、片仮名と変形させて独自の文字を編み出してしまうとは、オリジナルを改良してより良い物を造ることが得意日本人の性質は遥か昔から変わらない日本人のDNAなんだとつくづく感じます。

ところで、平仮名と片仮名とでは利用用途が違っていました。平仮名は日記など私的な文章を書く場合に用いられますが、片仮名の場合は公的な文章に用いられます。今はそんなに意識している人は何れくらいいるかわかりませんが、戦前では片仮名が常識だったそうです。例えば戦前の教科書などは片仮名で書かれていたそうです。

なので当時の子供たちは先ず最初に片仮名から覚えるそうです。その後で平仮名を習うそうです。戦後の教科書は平仮名で書かれてあるので、今の子供たちは平仮名から先に覚えて後に片仮名を覚える。今とは逆ですね。

こうやって見てみると私達日本人は小さい頃から一つの読みで幾つもの文字を覚えさせられているんですよね。そして漢字は一つの文字で幾通りの読み方がある。

ホントに日本語は複雑です。

平仮名は歌で覚えた昔の人

平仮名で面白いのは、平仮名50音が出来たのが1947年昭和22年が初めてだそうで、それまでは平仮名を覚えるのは「いろは歌」で覚えました。そう言えば、昔の国語辞典はあいうえお順じゃなくていろは順でした。ここにも平仮名と片仮名の生い立ちの違いが現れていて面白いですね。

ご存じの方も多いと思いますが、因みにいろは歌とは次の歌で48文字全て違う音で一つの歌が出来ていると言う凄い歌です。

いろはにほへと (色は匂えど)

ちりぬるを (散りぬるを)

わかよたれそ (我が世誰そ)

つねならむ (常ならむ)

うゐのおくやま (有為の奥山)

けふこえて (今日越えて)

あさきゆめみし (浅き夢見じ)

ゑいもせすん (酔いもせず)

という事で、アルファベットでもいろは歌のようなものが有るのか調べて見たところ、有るんですねこれが知りませんでした。それがこれです。

The quick brown fox jumps over the lazy dog

訳は「すばしっこい茶色の狐はのろまな犬を飛び越える」だそうです。

ところで、いろは歌には今では使われなくなった平仮名があるのがご存知でしょうか。

そう、「ゐ」「ゑ」の文字です。今では何処かの看板でしか見かけなくなりましたが昔は普通に使っていた平仮名なんですよね。そしていろは歌の最後の文字は「ん」です。五十音順でも最後の文字は「ん」で終わっています。これは偶然なのでしょうか。興味が尽きません。

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