「野菜が主役のイタリアン」って、ちょっと気になりませんか?
今回は北千住の裏路地に佇む隠れ家的な人気店「オステリア ヨシ(osteria YOSHI)」をご紹介します。足柄の新鮮な野菜をふんだんに使った料理が味わえる、大人にこそおすすめしたい一軒です。
北千住の歴史ある街並みに溶け込む、大人の隠れ家
北千住駅西口を出て、マルイのあるアーケード街「北ロード」を進むと、昭和の雰囲気が色濃く残る通りへ。その3つ目の信号を右に曲がると、まるで住宅街にひっそり佇むように店を構えるのが「オステリア ヨシ」です。
この街は、江戸時代には日光街道の宿場町として栄えた歴史を持ち、商店街を歩くだけでもどこか懐かしい気持ちにさせてくれます。
店内は家庭的な空気感。気取らず、落ち着いて食事ができる空間
扉を開けると、そこには肩肘張らない温かさのある空間が広がっています。
カウンター数席と4人掛け、6人掛けのテーブル席。こぢんまりとした店内は、どこか友人宅に招かれたような居心地の良さが魅力。大画面のテレビが壁に掛けられていたり、座席同士の距離が近かったりと、アットホームな雰囲気にほっとします。
ただ、席の配置上、混雑時はやや窮屈に感じるかもしれません。デートや気心の知れた友人との食事に向いている印象です。
足柄野菜の底力に驚く。素材が主役のイタリアン
この日のオーダーはこちら:
- 鯛のカルパッチョ
- しらすのピザ
- 海老と千住ネギのアヒージョ
- 足柄野菜の温野菜サラダ
- 自家製パン(お通し)

まず感動したのが、店名にもなっている足柄野菜のクオリティ。紫玉ねぎ、ヤングコーン、紫大根、じゃがいも、かぼちゃ、オクラ、絹さやなど、実に多彩な旬の野菜たちが盛り込まれています。

根菜類はしっかりとした歯応えが残る火の通し加減。葉野菜も瑞々しく、素材の味を生かした調理でどれも非常に美味しい。何より、野菜に“味”があるのが印象的で、野菜好きの方にはたまらない一皿です。

そして、お通しのパンがまた秀逸。噛みごたえがあり、どこか懐かしさも感じる素朴で力強い味わい。食事の始まりを心地よく演出してくれました。

ちょっと気になった点:とび子の主張と喫煙環境
全体として非常に満足度の高い食事だったのですが、少し気になったのが「とび子」の使い方。鯛のカルパッチョやしらすピザなどに思った以上の量が使われていて、正直、主役の素材が霞んでしまった印象がありました。個人的にはもう少し控えめの方がバランスが取れる気がします。
もう一点、注意したいのが「全席喫煙可」であること。近年では珍しいですが、このお店は完全に喫煙可能です。空間が広くないため、隣のテーブルで煙草を吸われると気になる場面も。煙草が苦手な方には、訪問のタイミングを工夫する必要があるかもしれません。
ワイン中心のドリンク、でも実は日本酒も…
ドリンクは基本的にワインが中心。イタリアンに合うボトルが揃っており、料理とのペアリングも楽しめます。
ただ、壁の黒板をふと見ると…なんと“日本酒”の文字が。メニューには載っていませんでしたが、実は用意があるようです。
近年はフルーティーで白ワインのような飲み口の日本酒も増えており、イタリアンとの相性も意外と◎。気になる方はスタッフに聞いてみるといいかもしれません。
キャッシュレス派には少しハードルあり
もう一つ、利用上の注意点が「カード利用は10,000円以上から」という点。二人でしっかり食べて飲めば問題ない価格帯ですが、サクッと食事だけ、という使い方には少し使いにくさを感じるかもしれません。
とはいえ、料理の質を考えれば十分納得の価格。現金派の方には特に問題はないでしょう。
大人が“ちょっといい時間”を過ごせる一軒
いくつか注意点はありますが、素材にこだわった料理、落ち着いた店内、スタッフの気さくな対応など、総合的に見て非常に満足度の高いお店でした。
「美味しい野菜が食べたい」「ガヤガヤしすぎず、気取らず食事を楽しみたい」――そんな30代・40代の方にぴったりなイタリアンです。
季節によって変わる足柄野菜のラインナップも楽しみ。次回はぜひ、また違った季節に訪れてみたいと思います。
店舗情報
店名:オステリアヨシ(OSTERIA YOSHI)
住所:東京都足立区千住3丁目35-1
営業時間:
ランチ 12:00~14:00(L.O)
ディナー17:00~22:00(L.O)
定休日:月曜日
備考:全席喫煙可/カード利用は10,000円以上から
詳細・口コミ:食べログ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「素材の味を楽しみたい大人」にこそ訪れてほしい、北千住の隠れた名店です。