全ての食材には旬ごあります。一年を通して一番美味しく頂ける時期を旬を迎えるといます。
旬の食材を食べると言うことは、収穫量が多く値段が安い。栄養効果があり、その季節の体調不良を良くする効果がある。など旬の食材を食べることによるメリットはあると思います。
さて、神無月にはどんな旬の食材があるのでしょうか。
秋刀魚
古典落語に「目黒のさんま」がある。目黒不動参詣をかねての遠乗りの折、庶民が食べる下魚の秋刀魚を所望したお殿様が、
あの味が忘れられず家来に秋刀魚が食べたいと所望し台所に作らせて出てきた秋刀魚が、お殿様に間違いがあってはならぬと
丁寧に作り、脂が抜けきった不味い秋刀魚を殿様が食べ「これはどこの秋刀魚じゃ」と尋ねたら「日本橋魚河岸でござります」
それを聞いたお殿様「あ、それはいかん、秋刀魚は目黒にかぎる」という滑稽話は知っている方も多いかと思います。
漢字にも「秋」という字があてられているほど秋刀魚という魚は日本人にとって特別な魚であることが伺えます。
秋刀魚の漁獲量は2008年を境に年々減少傾向にあり、それに伴って1尾あたりの秋刀魚の値段も上がっており
スーパーでも200円代は当たり前で、居酒屋で食べるとなんと秋刀魚の塩焼きが1000円以上もするところも。
これは最早落語で出てくるような庶民が気軽に食べられる下魚ではなくなってきています。
秋刀魚の栄養
秋刀魚は、良質なタンパク質、心臓や脳の健康に良いDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)、ビタミンDやビタミンB群、そしてカルシウムや鉄などのミネラルが豊富な栄養価の高い魚です。特に秋に脂が乗った秋刀魚は、栄養がさらに豊かで、特にDHA・EPAは、脳の発達や機能維持、認知機能向上や血液の流れを良くし、心臓病や動脈硬化の予防に役立つと言われている正に健康をサポートする食材です。
秋刀魚の料理
秋刀魚は、日本では特に秋に旬を迎える魚で、さまざまな調理法で楽しむことができます。
代表的な秋刀魚料理は「秋刀魚の塩焼き」ですがそれ以外にも「秋刀魚の蒲焼き」「秋刀魚の梅煮」「秋刀魚の蒲焼」「秋刀魚のつみれ汁」などいろいろとあります。
そして昔は海に近い地域でしか食べられなかった「秋刀魚の刺身」は、初めて生で食べた秋刀魚のとても美味しかったことに感動しました。
これも秋刀魚のように足の速い魚も生で食べられるようになったのは物流が良くなったお陰です。
この秋は夏で疲れた身体を労わるため健康をサポートする食材「秋刀魚」をいろいろな料理で楽しんでみてはいかがでしょうか。