日本には春夏秋冬の四季があり、その季節になると様々な野菜や果物や魚介類が旬を迎えます。それら食材は、一年を通してエネルギーが高く栄養豊富で、何よりも一番美味しく頂ける時期です。旬の食材を食べることで地球のエネルギーの循環サイクルに乗っかり、栄養価の高い食材を摂ることが出来ます。そうすることでいつまでも健康を維持することが出来るのでないかと考えます。では、睦月にはどんな旬の食材があるのでしょうか。
大和芋
大和芋の旬は11月から2月頃が旬の食べ頃です。
水気の多い長芋と比べてとても粘り気が強いのが特徴です。
また、大和芋が日本で食べられるようになった時期ははっきりしませんが、少なくとも平安時代には山芋の仲間が食べられていたと考えられ、江戸時代には一般的な食材として広まっていたようです。
大和芋の栄養と健康効果
① 胃腸を整える
大和芋には、ジアスターゼ(アミラーゼを含む消化酵素)が消化を助け、胃腸の負担を軽減する。
➡ 胃が弱い人や食べ過ぎたときに◎
② 免疫力アップ
大和芋は、食物繊維が腸内環境を整え、免疫細胞を活性化。ビタミンB6が免疫機能を強化し、ポリフェノールが細胞を保護。消化酵素も腸の負担を軽減し、免疫力向上をサポートします。
➡ 冬場の風邪予防や体調管理に◎
③ ダイエット&血糖値の安定
食物繊維が豊富で腹持ちがよく、食べ過ぎを防ぐ。低GI食品のため、血糖値の急上昇を防ぐ。
➡ 糖尿病予防やダイエット中に◎
④ 高血圧&むくみ予防
カリウムがナトリウム(塩分)を排出し、高血圧やむくみを防ぐ。
➡ 塩分を摂りすぎがちな人に◎
大和芋を使った料理
大和芋、江戸の粋を味わう大和芋というものは、ただの芋ではない。ずっしりと重みのある姿に、しっとりとした肌。その中身は雪のように白く、すりおろせば、粘り気が強く、まるで餅のようになる。江戸の昔より、この芋は滋養強壮に良いとされ、武士も町人も好んで食したものだ。さて、この大和芋、ただすりおろすだけでなく、焼いても揚げても煮ても美味い。その粘りが、料理に独特の風味と食感を加えてくれる。今日は、この粋な芋を使った料理をいくつか紹介しよう。
大和芋のふわとろ焼き
最も手軽に大和芋の良さを楽しむなら、やはりふわとろ焼きが良い。すりおろした大和芋に卵を混ぜ、塩をほんの少し加える。これを熱した鉄板の上に落とし、じっくり焼くのだ。表面が香ばしく焼き上がるころ、中はとろりと柔らかい。そのまま食べても美味いが、醤油をひと垂らしすれば、より一層の味わい深さが加わる。
材料(4人分)
- 大和芋……300g
- 卵……2個
- 塩……少々
- 醤油……適量
- サラダ油……少々
大和芋の磯辺揚げ
大和芋を揚げると、また違った美味さが楽しめる。すりおろした大和芋に、ほんの少し出汁を加え、ひと口大に丸める。これを海苔で巻き、さっと衣をつけて揚げるのだ。噛めば、外はカリッと香ばしく、中はもっちりとした食感。塩を軽く振るだけで、もう十分な味わいだ。日本酒の肴にもぴったりである。
材料(4人分)
- 大和芋……300g
- だし汁……大さじ1
- 焼き海苔……4枚(8等分に切る)
- 天ぷら粉……適量
- 冷水……適量
- 揚げ油……適量
- 塩……適量
大和芋のとろろ汁
寒い日には、熱々のとろろ汁が格別だ。すりおろした大和芋に、昆布と鰹節で引いた出汁を少しずつ加えてのばす。これを炊きたてのご飯にかければ、それだけで立派なご馳走である。たっぷりの刻み海苔を散らし、ほんの少し山葵を添えれば、粋な江戸の食卓が完成する。
材料(4人分)
- 大和芋……300g
- 昆布だし……400ml
- 醤油……大さじ1
- みりん……小さじ1
- 刻み海苔……適量
- 山葵……適量

大和芋の出汁巻き
玉子焼きの中に大和芋を加えると、ふわふわとした絶妙な食感が生まれる。すりおろした大和芋を卵に混ぜ、出汁を加えて焼き上げる。火加減を間違えぬよう、じっくりと巻いていけば、ふんわりと仕上がる。これを切り分け、大根おろしを添えれば、まさに料亭の味である。
- 大和芋……150g
- 卵……4個
- だし汁……100ml
- 醤油……小さじ1
- みりん……小さじ1
- 大根おろし……適量
材料(4人分)
大和芋と鶏団子の汁物
大和芋の粘りを活かし、鶏団子に仕立てるのも面白い。すりおろした大和芋に鶏ひき肉を混ぜ、団子にする。これを澄んだ出汁の中で静かに煮れば、しっとりとした口当たりの良い汁物ができあがる。仕上げに柚子の皮を散らせば、寒い夜にもほっと心温まる一杯となる。
材料(4人分)
- 大和芋……200g
- 鶏ひき肉……200g
- だし汁……600ml
- 醤油……大さじ1
- みりん……大さじ1
- 塩……少々
- 柚子の皮……適量
大和芋は、ただの芋ではない。その粘り、甘み、そして独特の食感が、どの料理にも不思議な魅力を与える。昔の江戸っ子たちも、寒い夜にとろろを啜り、磯辺揚げをつまみながら酒を傾けたことだろう。今宵もまた、この滋味深い芋を、心ゆくまで楽しもうではないか。