神田須田町界隈は前の戦争で米国による東京大空襲の戦火を奇跡的に免れた地域の一つで昭和初期の建物が今でも残っていることで知られています。
特に飲食店で多く残っていて、鮟鱇の「いせ源」鳥の「ぼたん」蕎麦の「まつや」そして甘味処の「竹むら」
惜しむらくは、蕎麦の「藪」は平成25年(2013)の火事で当時の建物は焼失してしまいましたが、現在は建て替えて営業しています。
その他にも神田界隈を散策していると所々で昔の建築物を見掛けるので当時の面影を垣間見ることができます。
と言うことで今回は甘味処の「竹むら」へ行ってきました。
「竹むら」と言えば、揚げまんじゅうが名物です。
昔々食べた記憶があるだけで、姿形も味もすっかり忘れてしまいました。当時の記憶が蘇るのか、そう言った意味でも楽しみです。
本日のお品書き
- 田舎ぜんざい 800円
- クリームあんみつ 800円
- 揚げまんじゅう 500円
田舎ぜんざい
しるこは「こしあん」、「つぶあん」、「黒糖あん」の三種類から選べます。今日はつぶあんを頂きました。お餅が二つ入っています。
結構甘さは有るのですが付け合せに紫蘇の実が付いてきます。これが塩っぱいので口直しに少し食べるか、しること一緒に食べてみても甘さも程よくなってまた別な味わいが堪能できます。
クリームあんみつ
寒天、ぎゅうひ、お豆とオーソドックスなあんみつです。寒天と豆の量が丁度よいよい印象です。創業昭和5年から味を引き継いでいるとのことなので見た目も当時のままのあんみつなのでしょうか。最初に出される桜湯があんみつを食べた後の口の中を爽やかにしてくれます。
揚げまんじゅう
竹むらと言えば揚げまんじゅうが有名です。手作りのまんじゅうを天ぷら粉、胡麻油で揚げた一品です。サクッとした衣とフワっとした皮の感触が良いですね。中はこし餡でお汁粉よりかは甘さ控えめで優しい味でした。
昭和の建物体験で甘い物
昭和5年創業の甘味処竹むらは奇跡的に戦火を免れ今も当時の姿を残しています。
東京都歴史的建造物に選定されていて外観、内観ともに昭和建築を肌身に感じることが出来る貴重な建物です。
そんな処で食べる甘味は陽の光が優しく差し込む日本家屋とマッチしており、何だかほっこりと落着いた気分にさせてくれます。
『鬼平犯科帳』や『剣客商売』などの著者で知られる池波正太郎も良く訪れていて、名物の揚げまんじゅうをお土産によく持って帰ったようです。
数十年振りに訪れた「竹むら」は当時の記憶は薄れてしまっていて、
「そうそう、確かあの席に座っていたな。」
などの断片的な映像しか浮かんで来ませんでしたが、当時と変わらぬ情景が、目まぐるしいこの時代にあって、今も続いていることが凄いことだと思います。
昔から変わらぬ味を守り続けて今日に至っている「竹むら」はこの先もずっと続けていって貰いたいものです。
お店を出ると何人ものお客さんが外で待っていました。
本日もご馳走さまでした。
店舗名 | 竹むら |
住所 | 東京都千代田区神田須田町1-19 |
営業時間 | 11:00〜20:00 |
定休日 | 日曜、月曜、祝日 |
駐車場 | 近隣有料駐車場 |
詳細 | 食べログ |