日本には春夏秋冬の四季があり、その季節になると様々な野菜や果物や魚介類が旬を迎えます。
それら食材は、一年を通してエネルギーが高く栄養豊富で、何よりも一番美味しく頂ける時期です。
旬の食材を食べることで地球のエネルギーの循環サイクルに乗っかり、栄養価の高い食材を摂ることが出来ます。そうすることでいつまでも健康を維持することが出来るのでないかと考えます。
では、文月にはどんな旬の食材があるのでしょうか。
ゴーヤ(苦瓜)
ゴーヤは、沖縄で古くから親しまれてきた野菜で、日本全体には1990年代以降に広まった比較的新しい食材です。暑さに強く栄養価も高いため、今では日本各地の夏の定番野菜として定着しています。
ゴーヤの栄養と健康効果
■ ビタミンC(美肌・免疫力アップ)
加熱しても壊れにくいのが特徴。紫外線ダメージから肌を守り、風邪予防にも効果的です。
■ 食物繊維(便秘予防・腸内環境改善)
お通じをよくして腸を整えます。コレステロールの吸収を抑える働きもあります。
■ 苦味成分(モモルデシン)
ゴーヤ特有の苦み成分で、食欲を刺激し、胃の働きを活発にします。自律神経を整え、夏バテの予防にもなります。
■ カリウム(むくみ解消・血圧コントロール)
体内の余分な塩分を排出し、むくみを防ぎます。高血圧の予防にもつながります。
■ 葉酸・鉄分(貧血予防)
血をつくるのに必要な栄養素も含まれていて、特に女性にうれしい野菜です。
まとめ
ゴーヤは、夏の疲れやすい体を元気にしてくれる野菜です。風邪を防いで肌を守り、お腹の調子を整えてくれます。苦みには胃を元気にする働きもあり、暑さに負けない体づくりにぴったりです。
ゴーヤを使った料理
ゴーヤという野菜、苦みの奥に深い滋味がある。扱いようで、さっぱりにも、こってりにも、自在に姿を変える。これこそ、夏の台所に欠かせぬ一角と言えましょう。
ゴーヤーチャンプルー
夏の盛り、蝉の声が耳につくほどの日に、 冷たい麦茶を片手に、台所でこの炒め物をこしらえる。 ゴーヤは半月に切って、塩をまぶして少しおいてから絞る。 豚肉と豆腐と卵。これに鰹節。あとは胡麻油で、ざっと炒め合わせるだけ。 強火で、手早く――それが肝要。 苦みが甘みに変わり、暑さを吹き飛ばす味になる。 麦焼酎にも合えば、冷飯にもよく合う。いかにも、沖縄の知恵である。
レシピ(4人前)
- ゴーヤ … 1本
- 豚バラ肉 … 200g(薄切り)
- 木綿豆腐 … 1丁(しっかり水切り)
- 卵 … 2個
- 鰹節 … ひとつかみ
- ごま油 … 大さじ1
- 醤油 … 小さじ1
- 塩・胡椒 … 少々

ゴーヤの甘酢漬け
ひと仕事終えて帰った夜、 冷蔵庫を開け、ひやりと冷えた小鉢をひとつ。 薄く切ったゴーヤを、軽く塩で揉み、酢と砂糖、少しの醤油で漬け込む。 一晩寝かせると、苦みがまろやかに変じて、むしろやさしい甘酸っぱさになる。 こういうものが冷えて待っている食卓というのは、 なによりの贅沢というものである。
レシピ(4人前)
- ゴーヤ … 1本
- 酢 … 100ml
- 砂糖 … 大さじ2
- 醤油 … 小さじ1
- 塩(下処理用) … 小さじ1
ゴーヤの肉詰め焼き
酒の肴に、少し手の込んだものを出したくなる夜がある。 そんなときに、この一皿。見た目にも、腹にも満足のいく品だ。 ゴーヤを輪切りにして中を抜き、豚挽き肉を詰めて焼く。 少し焦げ目をつけてから、酒と醤油で蒸し焼きにするだけで、 香りが立ちのぼり、箸が思わず伸びる。 あの苦みが、肉の甘みに寄り添って、 不思議と酒が進む。
レシピ(4人前)
- ゴーヤ … 1本
- 豚挽き肉 … 200g
- 玉ねぎ … 1/4個(みじん切り)
- 醤油 … 小さじ2
- 酒 … 大さじ1
- 塩・胡椒 … 少々
- 小麦粉 … 適量(ゴーヤの内側にまぶす)
ゴーヤとじゃこの炒め煮
白い飯に、ちょっとだけのせて食べる。 それだけで、もう何もいらぬ気持ちになる。 ゴーヤを細切りにして、ちりめんじゃこと一緒に炒め、 醤油とみりんで照りよく煮含める。 苦みと塩気がほどよく混ざり、 冷めてもなお、うまい。おにぎりの具にしても面白い。 台所で、こっそりつまみながら作るのが常である。
レシピ(4人前)
- ゴーヤ … 1本
- ちりめんじゃこ … 大さじ3
- 醤油 … 大さじ1
- みりん … 大さじ1
- ごま油 … 大さじ1