同じ音になった文字と、その違い
「お」と「を」は、今では同じ音に聞こえる。
話しているときに、この二つを区別している人は、多分いない。
「水を飲む」も、音だけなら「みずおのむ」と聞こえる。
もともとは違う音だったけれど、その差は消えた。ここまでは、「ゐ」や「ゑ」と同じ流れだ。でも、「ゐ」と「ゑ」は消えて、「を」は残った。
「を」だけが残った理由
「を」は、入る場所が決まっている。
水を飲む。本を読む。
この並びの中で、「を」はずっと同じ位置にいる。
ほかの文字に入れ替えると、読めなくはないけど、少し引っかかる。
水お飲む。本お読む。
ほんのわずかだけど、流れが止まる。その小さな違和感が、「を」を残している。
消えた文字との違い
一方で、「ゐ」や「ゑ」は違った。
特定の場所があるわけではなく、「い」や「え」と同じように、いろいろな言葉の中に紛れていた。つまり、なくなっても、ほかの文字でそのまま置き換えられる位置にいた。だから、そのまま音に寄っていった。
この先どうなるのか
音だけで見れば、「を」も同じ道をたどっていてもおかしくない。でも、実際はそうならなかった。
この先どうなるのかは分からない。
ただ、同じ音でも分けて書いたほうが、少しだけ分かりやすい。
「を」は、そのために残っているのかもしれない。